
検査済証がない物件は、どう評価されるか。融資と買主への影響
検査済証がない物件でも売却はできますが、融資を使う買主が限られ、価格や期間に影響が出やすくなります。検査済証とは何かを初めての方向けに説明し、代わりに確認される書類や調…
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軽量鉄骨造のアパートは「鉄骨だから木造より長持ちで高く売れる」とは限りません。骨格材の厚みによっては法定耐用年数が木造より短く、錆や外壁の目地など傷み方も違います。国税庁の耐用年数の区分、厚みを確かめる資料、査定で見られる傷みの場所、解体費の考え方から、木造との評価の違いを示します。
軽量鉄骨造は、骨格材の厚みで法定耐用年数が19年または27年に分かれ、木造の22年より短い区分もあります。評価は構造名より、厚みの確認、錆や外壁の状態、解体費の見積もりで決まると考えるのが現実的です。
軽量鉄骨造のアパートは、大手の住宅メーカーが建てたものも多く、「木造より丈夫だから、売るときも有利だろう」と考える方が少なくありません。
ただ、査定の現場では軽量鉄骨だから木造より高く評価される、とは限りません。骨格材の厚みによっては、法定耐用年数(税務上の建物の使用年数)が木造より短くなります。傷み方や解体費の考え方も木造とは違うため、構造名だけで判断しないことが大切です。
国税庁の耐用年数表では、住宅用の建物の年数は次のように定められています。鉄骨造は「金属造」として、骨格材の肉厚(鉄骨の板の厚さ)で区分されます。
| 構造(住宅用) | 法定耐用年数 |
|---|---|
| 木造・合成樹脂造 | 22年 |
| 金属造(骨格材の肉厚3mm以下) | 19年 |
| 金属造(骨格材の肉厚3mm超4mm以下) | 27年 |
| 金属造(骨格材の肉厚4mm超) | 34年 |
| 鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 | 47年 |
一般に軽量鉄骨と呼ばれる建物は、このうち3mm以下か、3mm超4mm以下の区分に入ることが多いと言えます。3mm以下なら19年で、木造の22年より短くなります。
法定耐用年数は税金の計算のための年数で、建物が実際に使える年数ではありません。それでも、買主が融資を受けるときの期間の目安として使われることがあるため、価格に間接的に影響します。年数を超えた物件の見られ方は法定耐用年数を超えた物件は、まだ売れるのかにまとめています。
固定資産税の課税明細や登記簿には「軽量鉄骨造」とだけ書かれていることが多く、厚みまでは分かりません。次の資料で確認できる場合があります。
資料がない場合、買主は安全側に見て、短い区分を前提に考えることがあります。建築時の書類の有無は、検査済証とあわせて確認しておくとよいでしょう。書類がない場合の扱いは検査済証がない物件の評価についての記事も参考になります。
木造ではシロアリや土台の腐れが注目されますが、軽量鉄骨造では次のような点が見られます。
| 確認される場所 | 見られる理由 |
|---|---|
| 外階段・廊下・手すりの鉄部 | 塗装が切れて錆が進むと、補修や交換の費用がかかる |
| 外壁パネルの目地(継ぎ目のシーリング) | 劣化すると雨水が入り、内部の鉄骨の錆につながる |
| 柱の足元・基礎との接合部 | 湿気や雨水がたまりやすく、錆の有無が確認される |
| 上下階の音 | 床の構造によっては音が響きやすく、入居の決まり方に影響する |
| 間取り変更の自由度 | メーカー独自の工法では、壁を抜く改装がしにくい場合がある |
外壁の塗装や目地の打ち替えを定期的に行ってきた物件は、同じ築年数でも評価が安定しやすいと言えます。修繕の記録が残っていれば、査定のときに見せられるようにしておきましょう。
築年数が進んだアパートでは、買主が「将来は解体して土地として使う」ことを想定し、解体費を差し引いて価格を考える場合があります。
解体費は構造によって大きく違い、目安として木造は坪あたり4〜6万円程度、RC造(鉄筋コンクリート造)は坪あたり13〜15万円程度です。鉄骨造は、建物の規模や鉄骨の量、外壁材の種類で差が大きいため、個別の見積もりで確認するのが確実です。どの構造でも、アスベストの有無、前面道路の広さや重機が入れるか、残置物の量によって上下します。
年代の古い建物では、外壁や屋根の建材にアスベストが含まれていないかも確認されます。調査の結果によって解体費の見積もりが変わるため、買主はこの点を慎重に見る傾向があります。
例えば、築30年で同じ規模・同じ家賃のアパートが2棟あったとします。木造は法定耐用年数の22年を過ぎており、軽量鉄骨造も骨格材が3mm以下なら19年を過ぎています。この場合、融資の期間の目安という点ではどちらも差がつきにくく、評価を分けるのは建物の状態と修繕の履歴です。
一方、軽量鉄骨造が3mm超4mm以下の区分で27年なら、残りは短いものの木造との差は小さくありません。資料で厚みを示せるかどうかが、そのまま買主の見立てに影響すると言えるでしょう。
なお、どちらの構造でも、今の入居状況と家賃の水準が価格の土台になる点は変わりません。構造の違いは、その土台に対する上乗せや差し引きとして効いてくる、と考えると分かりやすいでしょう。
見た目だけでの判断は難しく、図面や仕様書で骨格材の厚みを確認するのが確実です。資料がない場合は、査定の際に建物を見たうえで、分かる範囲でお伝えします。
鉄部の塗装など比較的小さな工事なら、見た目の印象が改善することもあります。ただし費用がそのまま価格に上乗せされるとは限らないため、直す前に査定を受けて比べることをおすすめします。
当社では、軽量鉄骨造を含むさまざまな構造の一棟アパートを買い取っています。対象の物件は買取対象の物件種別をご覧ください。資料が十分にそろっていなくても、査定のご相談は無料です。
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