
戸建賃貸は、入居中と空室でどう評価が変わって売れるのか
戸建賃貸は、入居中なら家賃収入から価格を考える投資家に、空室なら自分で住む人にも売れるという、2つの顔を持つ物件です。どちらの買主に向くかで価格の決まり方が変わります。入居中・空室それぞれの評価の考え方と、売る時期の判断基準を試算とあわせて示します。
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長屋・連棟住宅の1戸だけを売ることは、土地と建物の権利が分かれていれば可能です。一方、壁や屋根を物理的に切り離す工事は隣家の同意や補強が必要で、現実的でない場合も少なくありません。切り離さずに売る、隣家と一緒に売る、隣家に売るという選択肢の比べ方と、事前に確認する書類をまとめました。
長屋・連棟住宅は、切り離し工事をしなくても、権利が分かれていれば1戸だけで売ることができます。単独での建て替えが難しい分、買主は隣家や連棟全体をまとめて買う会社などに限られやすく、工事の前に売り方の選択肢を比べることが大切です。
長屋や連棟住宅(壁や屋根を隣の家とつなげて建てた住宅)の1戸だけを売ることは、土地と建物の権利が分かれていれば、切り離し工事をしなくても可能です。つながったままの状態で売買されている例は珍しくありません。
ただし、単独で建て替えにくい分、買主は限られやすくなります。物理的に切り離してから売る方法もありますが、隣家の同意や建物の補強が必要になり、現実的でないことも多いと言えます。
長屋・連棟住宅は、見た目が同じでも、権利の持ち方が物件ごとに違います。売れるかどうか、どう売るかは、ここで大きく変わります。

| 確認する点 | 見る資料 | 売り方への影響 |
|---|---|---|
| 土地が1戸ごとに分かれているか | 登記簿(全部事項証明書)、公図(土地の区画を示す図) | 分かれていれば1戸単位で売りやすい。共有なら他の所有者との調整が必要 |
| 建物の登記が1戸ごとか、1棟まとめてか | 建物の登記簿、建物図面 | 1棟まとめての登記だと、1戸だけの売買に手続きが増える |
| 隣家の所有者と状況 | 隣家の登記簿、現地の様子 | 空き家か、住んでいるか、売る意向があるかで選択肢が変わる |
| 前面道路と間口 | 役所の道路の資料、測量図 | 単独での建て替えができるかに関わる |
登記簿や公図は法務局で誰でも取得できます。まずは自分の持ち分がどこまでかを、書類で確かめることから始めるとよいでしょう。
古い長屋では、土地は1筆のまま複数の人で共有し、建物だけが1戸ごとに登記されている形もあります。この場合、自分の戸だけを売ることはできても、買主は土地を他の所有者と共有することになります。将来の建て替えや売却で他の所有者との調整が必要になるため、評価に影響しやすい点は知っておきたいところです。
連棟住宅を物理的に切り離すには、共有している壁や屋根、基礎を分ける工事が必要です。これにはいくつかの課題があります。
とくに最後の点は見落とされがちです。切り離しに費用をかけても、敷地が今の建築のルールを満たさなければ、新しい家は建てられません。
1戸だけを取り壊して建て替える場合、新しい建物は今の建築基準法に合わせる必要があります。長屋の敷地は間口が狭いことが多く、接道義務(建築基準法上の道路に、敷地が一定の幅以上接していること)を満たさないケースもあります。
この場合、単独では再建築不可(今の建物を壊すと新しく建てられない土地)になります。考え方は再建築不可の物件に買い手がつく理由でまとめています。
また、敷地が道路に接していても、狭い敷地で隣家に接したまま解体や新築をするのは手間がかかります。重機が入りにくく、隣家を傷めないための養生も必要です。こうした事情から、買主はその分を差し引いて価格を考えることになります。
切り離し工事を前提にせず、次の4つを比べてみるのが現実的です。
| 売り方 | 向いている状況 | 注意点 |
|---|---|---|
| つながったまま1戸で売る | 権利が分かれていて、今の建物を使い続けられる | 買主が限られ、価格は建て替えできる土地より低くなりやすい |
| 隣家に売る | 隣家が敷地を広げたい、将来まとめて建て替えたい | 相手の意向と資金次第。条件の話し合いに時間がかかることも |
| 隣家と一緒に売る | 隣家も売りたい、または空き家になっている | 所有者どうしで価格の分け方や時期をそろえる必要がある |
| 連棟をまとめて買う会社に売る | 隣家の状況が分からない、早く手放したい | 将来の再生費用やリスクを見込んだ価格になる |
隣家と一緒に売れれば、連棟全体を1つの敷地として使えるため、買主の幅が広がる可能性があります。ただし、隣の所有者が遠方にいる、相続で所有者が複数いるなど、話がまとまりにくいことも少なくありません。
隣家の登記簿を取得すれば、登記上の所有者は確認できます。ただし登記が古いままで、実際の所有者と違うこともあります。連絡先の調べ方や手続きは、司法書士などの専門家に相談するのが確実です。
売ることはできます。ただし、原因が自分の側か隣家の側か分からないと、買主は修理の範囲を読みにくくなります。分かっている範囲の状況を伝えたうえで、直さずに売るか相談するのがよいでしょう。
長屋・連棟住宅は、先に切り離しや解体に費用をかけると、かえって売りにくくなることがあります。まず権利の書類をそろえ、そのままの状態でいくらになるかを確かめてから考えるのが安全です。
査定の際は、登記簿と公図に加えて、建物の外観を隣家とのつながりが分かる角度で撮った写真があると、状況が伝わりやすくなります。隣家が空き家かどうかなど、分かる範囲の情報も役に立ちます。
ITTOAでは、再建築不可や旧耐震などの訳あり物件も自社で買い取っています。査定は無料で、隣家の状況が分からない段階でもご相談いただけます。

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