
金利が上がると収益物件の価格が下がりやすいのはなぜか。利回り0.5%の差で試算
金利が上がると、買主の借入コストが増え、求める利回りも上がりやすくなります。利回りが0.5%動くと価格がどれだけ変わるかを計算例で示し、2026年の長期金利や投資家調査…
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金利が上がると収益物件の価格は下がりやすいと言われますが、買取価格への影響の受け方は、融資を使う個人の買主とは違います。2026年9月時点の金利の状況を踏まえ、買取の査定で変わる項目と変わりにくい項目、売主が比べるときの見方をまとめました。
金利の上昇は買取価格にも影響しますが、融資で買う個人の買主ほど直接的ではありません。査定で変わるのは主に、再販するときの価格の見込みと保有期間の資金の負担です。仲介の想定価格との差は、融資の付きやすさも含めて比べるのが現実的です。
金利が上がる局面で売却を考えると、「買取価格も下がるのでは」と気になる方が多いでしょう。答えは、影響はあるものの、融資を使って買う個人の買主ほど直接的ではないというものです。
理由は、買主の資金の出どころによって金利の効き方が違うためです。この記事では、融資を使う買主と自己資金で買う買取業者を比べ、査定の中身で何が変わるのかを具体的に説明します。
日本銀行は2026年6月16日に政策金利を1.0%程度へ引き上げ、公表文では経済・物価・金融情勢に応じて引き続き政策金利を引き上げていく方針を示しています。
これを受けて、メガバンクなどの短期プライムレート(銀行が優良企業に短期で貸すときの基準の金利)は2026年8月3日に2.375%へ上がりました。変動金利の借入の多くは、この金利の動きを受けて見直されます。
ただし、金利の先行きは誰にも断定できません。ここで大切なのは予想を当てることではなく、金利が上がったときに価格のどこが動くのかを知っておくことです。
一棟アパートの買主の中には、物件価格の大部分を金融機関からの借入でまかなう個人投資家が少なくありません。こうした買主にとって、金利の上昇は毎月の返済額の増加に直結します。
家賃収入が同じなら、返済が増えるほど手元に残るお金は減ります。そのため「この家賃なら、この価格までしか払えない」という上限が下がりやすくなります。加えて、物件の収支や築年数によっては、希望どおりの金額や期間で融資を受けにくい物件もあります。
利回りと価格の関係を計算例で知りたい方は、金利が上がると、収益物件の価格が下がりやすいのはなぜかもあわせてご覧ください。
自社の資金で買い取る業者は、買主として融資の審査を待つ必要がありません。一方で、金利とまったく無関係というわけでもありません。査定の項目ごとに見ると、次のようになります。
| 査定の項目 | 金利上昇の影響 | 理由 |
|---|---|---|
| 再販するときの価格の見込み | 受けやすい | 次の買主の多くが融資を使うため、その買主が払える価格が下がれば見込みも下がる |
| 保有期間中の資金の負担 | 受ける | 業者も事業資金を借りていれば利息が増える。自己資金でも他に回せたお金の価値として考える |
| 修繕・改装費 | 金利とは別に動く | 工事費や資材価格の動きで決まる |
| 想定家賃 | 変わりにくい | 家賃は地域の需要で決まり、金利に合わせてすぐには上がらない |
| 融資が付くかどうか | ほぼ受けない | 自己資金で買うため、買主の融資審査で話が止まることがない |
つまり、買取価格に金利が効くのは主に上の2項目です。仲介で融資を使う買主を探す場合は、これに加えて「融資が付かず話がまとまらない」可能性がある点が違います。
例えば、買い取った物件を改装して1年後に再販する場合を考えます。試算の前提は、物件の購入と改装に合計2,000万円の事業資金を使い、その資金の金利が年1%上がった、というものです。
この場合、1年間の利息の増加は2,000万円×1%=20万円です。価格全体から見ると大きな割合ではありません。保有期間が長くなるほど、この負担は増えます。改装に時間がかかる物件や、入居者募集に時間がかかる地域では、その分を差し引いて考えることになります。
一方で、再販価格の見込みが下がる影響は、金額としてより大きくなることがあります。どちらも物件ごとに違うため、査定の説明では「どの前提で置いたか」を確認するとよいでしょう。
日本不動産研究所が2026年5月に公表した不動産投資家調査(2026年4月時点)では、投資家が挙げたリスク要因として「金利の上昇」が最も多く選ばれました。一方、同じ調査では地方の主要都市の賃貸住宅の期待利回り(投資家が求める利回り)は横ばいでした。
この調査は条件の良い物件を想定した投資家の目線で、地方の築古アパートの実際の取引利回りではありません。それでも、金利が上がっていることと、実際に価格が下がったことは別の話だと分かります。「金利が上がったから今すぐ価格が大きく下がる」と考える必要はないでしょう。
急ぐかどうかは、金利の予想よりも、ご自身の返済と収支がどこまで耐えられるかで判断するのが確実です。返済比率(年間返済額÷年間家賃収入)を計算し、金利がさらに上がった場合の手残りを並べてみてください。
一概には言えません。融資を使う買主の上限が下がれば、仲介の想定価格が下がる場面はあり得ます。仲介手数料や売れるまでの期間も含めた手取りで比べると、判断しやすくなります。
金利が動く時期は、査定額だけを見て判断すると不安が大きくなりがちです。どの前提でその価格になっているのかを確認すると、落ち着いて比べられます。
ITTOAは自社で買い取るため、買主の融資審査を待つ必要がなく、仲介手数料もかかりません。仲介との違いは仲介と買取、どちらを選ぶかでも比べています。まずは無料の査定で、今の数字を確認してみてください。

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