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不動産の売却を家族と話し合うときに、先に決めておく3つのこと

不動産の売却を家族と話し合うときに、先に決めておく3つのことのイメージ

家族で不動産の売却を話し合うと、「売るか売らないか」だけで話が止まりがちです。先に決めておきたいのは、誰が窓口になるか、いくらなら売るか、いつまでに決めるかの3つです。話し合いの進め方と、共有しておく資料、意見が分かれたときの考え方を示します。

結論

家族での話し合いは、売るかどうかの結論より先に、窓口になる人、売ってもよい価格の下限、決める期限の3つを決めると前に進みやすくなります。数字と資料を全員で共有することが、後の行き違いを防ぐ土台になります。

親が持っているアパート、兄弟で引き継いだ実家、夫婦で買った収益物件。家族が関わる不動産の売却は、話し合いの進め方で結果が大きく変わります。

話し合いがうまくいかない原因の多くは、「売るか売らないか」という結論だけを最初に決めようとすることです。意見が分かれやすい問いから始めると、話がそこで止まってしまいます。先に決めておきたいのは、誰が窓口になるか、いくらなら売るか、いつまでに決めるかの3つです。

なお、この記事では相続の手続きや法律上の権利の話には触れません。名義や相続に関わる判断は、司法書士や弁護士、税理士への確認が必要です。

決めること1:誰が窓口になるか

不動産会社や管理会社、金融機関とのやり取りを、家族の誰が担うかを決めます。窓口が決まっていないと、次のようなことが起こりがちです。

  • 複数の家族がそれぞれ別の会社に査定を頼み、情報がばらばらになる
  • 会社からの連絡に誰も返事をせず、話が進まない
  • 一部の家族だけが話を聞き、ほかの家族が「聞いていない」と感じる

窓口になる人は、物件の近くに住んでいる人や、平日に連絡を取りやすい人が向いています。ただし、窓口は「決める人」ではなく、「情報を集めて全員に伝える人」だと位置づけておくと、ほかの家族の不安が小さくなるでしょう。

名義が共有になっている場合は、売却には名義人全員の合意が必要になります。共有名義の物件の考え方は共有名義の収益物件を、どう整理するかも参考にしてください。

決めること2:いくらなら売るか

「できるだけ高く」という希望は全員が同じでも、「いくらなら売ってよいか」は人によって違います。査定を受ける前に、あるいは査定の結果を見たうえで、売ってもよい価格の下限を話し合っておくと、買主から提示があったときに迷わずに済みます。

家族で売ってもよい価格の下限を話し合うときに並べる数字の一覧。査定額(できれば複数)、借入の残り、年間の手残り、今後の修繕の見込み、仲介手数料や測量などの売却にかかる費用。

下限を決めるときは、次の数字を並べると話がしやすくなります。

数字 確認する理由
査定額(できれば複数) 実際に売れそうな価格の幅を知る
借入の残り 売却代金で返せるか、手元にいくら残るか
年間の手残り 持ち続けた場合に、毎年いくら入るか(または出ていくか)
今後の修繕の見込み 持ち続けた場合に、近いうちに大きな出費があるか
売却にかかる費用 仲介手数料、測量、残置物の処分など

「思い出のある家だから安くは売りたくない」という気持ちも大切です。数字と気持ちを分けて話すと、お互いの考えを理解しやすくなります。

決めること3:いつまでに決めるか

期限を決めずに話し合いを続けると、結論が出ないまま年月が過ぎることがあります。その間も、固定資産税や管理の費用、建物の傷みは進んでいきます。

期限の決め方には、例えば次のような形があります。

  1. 「次の固定資産税の納付までに、売るか持つかを決める」
  2. 「半年間は仲介で売り出し、売れなければ買取も含めて考える」
  3. 「大きな修繕が必要になる前に結論を出す」

期限と一緒に、期限までに結論が出なかった場合にどうするかも決めておくと、話し合いが同じところを回り続けるのを防げます。

話し合いを進めるときの注意点

  • 資料は全員に同じものを渡す:査定書、収支の表、固定資産税の課税明細などを共有する
  • 記録を残す:話し合った日付と決まったことを、簡単なメモで全員に送る
  • 遠方の家族も参加できる形にする:電話やオンラインを使い、一部の人だけで決めない
  • 売却代金の使い道は、別の話として扱う:分け方の話は相続や贈与に関わることがあるため、専門家に確認しながら進める

集めておきたい資料は売却を決める前に、集めておきたい資料にまとめています。

例:1回目の話し合いで決めることのメモ

例えば、兄弟3人で親のアパートについて話し合う場合、1回目の話し合いの後に次のようなメモを全員に送っておくと、2回目以降の話が進みやすくなります。内容は説明のための例です。

兄弟で親のアパートについて話し合った1回目のメモの例。窓口は物件に近い長男が担当して査定を2〜3社に依頼する。価格の下限は査定の結果を見てから決める。期限は3ヶ月後の話し合いで売るか持つかを決める。
項目 決まったこと 次にやること
窓口 物件に近い長男が、会社とのやり取りを担当する 査定を2〜3社に依頼し、結果を全員に送る
価格の下限 査定の結果を見てから決める 借入の残りと年間の手残りを管理会社の資料で確認する
期限 3ヶ月後の話し合いで、売るか持つかを決める それまでに全員が資料に目を通しておく
保留にしたこと 売却代金の分け方 必要に応じて専門家に相談する

最初の話し合いで、すべてを決める必要はありません。「何を、いつまでに、誰が調べるか」が決まれば、1回目としては十分です。反対に、何も決めずに終わった話し合いは、次の機会がなかなか来ないものです。

よくある質問

家族の1人が売却に反対している場合は、どうすればよいですか

反対の理由が、価格なのか、時期なのか、思い入れなのかを聞くことから始めましょう。理由によっては、下限の価格や期限を調整することで折り合えることがあります。名義や権利に関わる対立がある場合は、専門家への相談が必要です。

話し合いの前に、査定を受けてもよいですか

はい。査定を受けても売却を決める必要はありません。むしろ数字があるほうが、話し合いが具体的になります。査定を受けたことは、家族にも共有しておきましょう。

当社では、ご家族での話し合いに使えるよう、査定の結果を説明する場を設けることもできます。電話やオンラインでの説明にも対応していますので、遠方のご家族がいる場合もご相談ください。査定は無料で、秘密は厳守します。

本記事は一般的な情報の提供を目的としたものです。個別の物件については状況によって判断が変わりますので、具体的な相談はお問い合わせフォームまたはお電話でお寄せください。

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