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ペット可にしたアパートの売却で、買主に見られることと準備する資料

ペット可にしたアパートの売却で、買主に見られることと準備する資料のイメージ

ペット可のアパートは、入居者を集めやすい強みが評価される一方、室内の傷みや退去時の原状回復費が気にされます。買主が確認する契約の特約や飼育のルール、部屋ごとの記録、ペット可をやめるべきかの考え方を、売却前に準備したい資料とあわせてまとめました。

結論

ペット可の物件は、入居付けの強さがプラスに、室内の傷みと退去時の費用の読みにくさがマイナスに見られます。価格への影響を小さくするには、契約の特約、飼育のルール、部屋ごとの飼育状況と退去時の費用の記録をそろえ、買主が費用を見積もれる状態にしておくことが大切です。

空室対策としてペット可にしたアパートを売るとき、「ペット可は評価が下がるのでは」と心配される方がいます。実際には、入居者を集めやすい点はプラスに、室内の傷みや退去時の費用が読みにくい点はマイナスに見られます。

どちらが強く出るかは、物件の管理のされ方と、資料がどこまでそろっているかで変わります。買主が何を確かめるのかを知っておくと、売却前の準備がしやすくなります。

買主から見たプラスとマイナス

プラスに見られる点

地方では、ペットを飼える賃貸住宅がまだ多くない地域もあります。そうした地域では、ペット可であること自体が近隣の物件との違いになり、入居者を集める力になります。

  • 募集をしたときに、問い合わせが集まりやすい
  • ペットと暮らせる物件を探す人は、次の物件を見つけにくいため、住み続ける傾向があると言われる
  • 家賃や敷金をペット可の分だけ上乗せしている場合、収入の面でも評価される

買主から見ると、「空室が出ても埋めやすい物件か」は大きな判断材料です。ペット可にしてから入居率が上がったのであれば、その経過は伝える価値があるでしょう。例えば「ペット可にする前の1年間と後の1年間で、空室の期間がどう変わったか」を示せると、強みが数字で伝わります。

マイナスに見られやすい点

一方で、買主が気にするのは主に次の点です。

懸念 買主が考えること
室内の傷み 床・壁紙・建具の傷や汚れで、退去時の工事費が増えるのではないか
におい 壁紙の交換だけで消えるか、下地まで手を入れる必要があるか
鳴き声・共用部 ほかの入居者との間でトラブルが起きていないか
費用の負担 退去時の原状回復費を、入居者にどこまで請求できる契約か
飼育の実態 届出のない飼育や、ルールを超えた頭数・種類の飼育がないか

とくに退去時の費用は、部屋ごとの傷み具合で大きく変わります。買主は分からない部分を多めに見込むため、記録がない物件ほど差し引かれる額が大きくなりがちです。

また、共用部の廊下や階段、植え込みなどに傷みや汚れがあると、部屋の中も同じように傷んでいるのではと受け止められることがあります。売却前に共用部の清掃をしておくことは、費用をかけずにできる準備の一つです。

買主に確認される資料

ペット可の物件では、通常の資料に加えて、次のものがあると買主が判断しやすくなります。

ペット可の物件を売るときに、買主が判断しやすくなる資料の一覧。賃貸借契約書の特約、飼育のルール(細則)、部屋ごとの飼育状況、過去の退去時の費用、鳴き声やにおいの苦情の記録。
  • 賃貸借契約書の特約:ペット飼育の条件、敷金の上乗せ、退去時のクリーニングや修繕の負担
  • 飼育のルール(細則):飼える種類・大きさ・頭数、共用部での決まり
  • 部屋ごとの飼育状況:どの部屋で何を飼っているか、届出の有無
  • 過去の退去時の費用:ペットを飼っていた部屋の原状回復費と、入居者に請求できた金額
  • 苦情の記録:鳴き声やにおいの苦情があったか、どう対応したか

部屋ごとの状況は、レントロール(家賃明細表)に「ペット飼育あり」の欄を加えるだけでも伝わりやすくなります。レントロールで見られる点はレントロールの、どこを見られているのかもご覧ください。

退去時の費用は、どう価格に入るか

例えば、8戸のアパートのうち4戸でペットを飼っている場合を考えます。試算の前提は、ペットのいない部屋の退去時の工事費を1戸20万円、ペットを飼っていた部屋を1戸40万円と仮に置いたものです。実際の費用は広さや傷み具合、工事の内容で変わります。

8戸のうち4戸でペットを飼っているアパートの退去時の工事費の見込みの比較図。飼育状況の記録がある場合は合計240万円、記録がない場合は全戸で飼っている可能性も考えて40万円×8戸で見込み、合計320万円になる。
項目 記録がある場合 記録がない場合
ペットのいない4戸 20万円×4戸=80万円 20万円×4戸=80万円
ペットのいる4戸 40万円×4戸=160万円 全戸で飼っている可能性も考え、40万円×8戸で見込む
合計の見込み 240万円 320万円

この例では、飼育状況が分かるだけで、見込まれる工事費に80万円の差が出ます。特約で入居者に一部を請求できる契約なら、その分も考え方に入れてもらいやすくなるでしょう。

売る前に、ペット可をやめるべきか

売却を決めたからといって、ペット可をやめる必要はあまりありません。今の入居者との契約はそのまま続くため、募集条件を変えても、すぐに物件の状態が変わるわけではないためです。

むしろ、ペット可をやめて空室が埋まりにくくなると、入居率の低下のほうが価格に響くことがあります。ペットを飼っている入居者が、条件の変更をきっかけに不安を感じることも考えられます。退去後の部屋を直してから売るかどうかは、退去後の原状回復をしてから売るべきかで考え方を紹介しています。

よくある質問

届出のない飼育に気づいていない場合はどうなりますか。

把握している範囲を伝えておけば、話を進めることはできます。分からない部分は「未確認」として伝えておくと、後から食い違いが起きにくくなります。

においが強い部屋があると、買取を断られますか。

工事費を見込んだうえで買い取る業者もあります。どの程度の工事が必要かを現地や写真で確かめてから、価格に反映するのが一般的です。

記録をそろえて、費用を読める状態にする

ペット可の物件は、入居付けの強さと傷みの心配が表裏一体です。記録をそろえておくことで、プラスの面が伝わりやすくなります。ITTOAは入居者がいる状態のままでも自社で買い取っており、査定は無料です。資料が一部しかない段階でも、お気軽にご相談ください。

本記事は一般的な情報の提供を目的としたものです。個別の物件については状況によって判断が変わりますので、具体的な相談はお問い合わせフォームまたはお電話でお寄せください。

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