
収益物件の査定額が、会社によって大きく違う理由
同じ物件でも、査定額が会社ごとに1,000万円以上ずれることは珍しくありません。差が生まれるのは、評価の方法、家賃や空室の置き方、再生費用の見積もり、売却後の出口の想定…
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写真だけで査定を受けるとき、評価を下げる原因になりやすいのは建物の傷みよりも「写っていない場所」です。外観・屋根・共用部・設備・室内・周辺の6か所をどう撮るか、傷んだ箇所を隠さず撮る理由、管理会社に撮影を頼むときの伝え方、写真の送り方まで、チェック表とあわせて確認できます。
査定用の写真は、きれいに見せることより、見る人が推測で減点しなくて済むように撮ることが大切です。外観を四方から、屋根や給湯器などの傷みやすい箇所を近くから、日付と場所が分かる形で撮ると、写真だけでも評価の幅が狭まります。
遠方の物件を写真で査定してもらうとき、評価を下げる原因になりやすいのは、傷んだ箇所よりも写っていない場所です。見えない部分は、査定する側が「傷んでいるかもしれない」と考えて、費用を多めに見込むことが多いためです。
つまり、査定用の写真はきれいに見せるためのものではありません。見る人が推測で減点しなくて済むように、情報を欠けなく渡すためのものと言えます。
写真で査定をする場合、買取会社は写真とレントロール(家賃明細表)、図面などから、直すのにかかる費用と、貸せる家賃を見積もります。現地を見ていない分、分からない部分には安全側の数字を置くのが普通です。
例えば、外壁の北側だけ写真がない場合、北側は傷みが進んでいる前提で塗装や補修の費用が入ることがあります。実際には問題がなくても、確認できない以上はそう見積もるしかない、という事情があります。
もう1つ起きやすいのは、写真と実物の差による後からの価格の見直しです。写真では分からなかった傷みが現地調査で見つかると、提示額が下がる原因になります。最初から傷みを写しておけば、この差は小さくなります。
次の表は、収益物件の査定でよく確認される場所です。スマートフォンのカメラで十分に撮れます。
| 場所 | 撮り方 | 見られていること |
|---|---|---|
| 外観 | 道路側から全体、四方の角から斜めに各1枚 | 建物の形、外壁の汚れやひび、傾き |
| 屋根・軒・雨どい | 離れた場所や2階の窓から見える範囲で | 屋根材のずれ、雨どいの外れ、雨漏りの兆候 |
| 共用部 | 階段、廊下、手すり、郵便受け、ゴミ置き場 | 鉄部のさび、床の傷み、管理の状態 |
| 設備 | 給湯器、室外機、受水槽、電気メーター、消火器 | 型式と製造年、更新が近いかどうか |
| 室内(空室) | 入口から奥へ、奥から入口へ、水回りを近くから | 床や壁の傷み、キッチン・浴室・トイレの古さ |
| 敷地・周辺 | 駐車場、隣地との境目、前面道路、最寄りの通り | 駐車台数、境界の目印、道路の幅と車の通りやすさ |
設備は、本体に貼られた銘板(型式や製造年が書かれたシール)を近くから1枚撮ると役に立ちます。給湯器や室外機の年式が分かるだけで、更新費用の見込みがかなり正確になります。
雨漏りの跡や外壁のひびは、撮るのをためらう方も多いでしょう。ただ、査定する側はこうした傷みを前提に物件を見ています。場所と大きさが分かれば、費用を必要以上に見込まずに済みます。
過去に直した箇所があれば、工事前後の写真や見積書も一緒に送ると効果的です。屋根の葺き替えや給湯器の交換など、いつ何を直したかが分かると、その部分の費用を二重に見込まれることが減ります。
送るときは、写真を場所ごとのフォルダに分け、「外観」「共用部」「101号室」のように名前を付けておくと親切です。どこの写真か分からないものが混ざると、確認のやり取りが増え、査定までの時間も延びてしまいます。
入居中の部屋の中は、無理に撮る必要はありません。入居者の生活に関わるため、共用部と外回り、空室の部屋を中心にすれば足ります。同じ間取りの空室があれば、それが室内の参考になります。
空室がない場合は、退去時の原状回復の写真や、入居前に撮った写真が残っていないか管理会社に確認してみてください。多少古くても、撮影時期を添えれば室内の仕様を伝える材料になります。
ご自身が現地に行けない場合は、管理会社に撮影を頼めることがあります。その際は上のチェック表を渡し、撮ってほしい場所を具体的に伝えると、撮り直しが減るでしょう。遠方の物件の売却全体の進め方は、遠方の物件を現地に行かずに売る方法でまとめています。
掃除や小さな修繕を撮影の前にどこまでするかは、査定の前の掃除や修繕の記事が参考になります。ゴミ置き場や共用部の片付け程度なら、お金をかけずに写真の印象を整えられます。
決まった枚数はありません。アパート1棟なら、外観と共用部で10〜20枚、設備と空室でさらに10枚程度あると、見る側が全体をつかみやすくなります。多すぎて困ることはほとんどありません。
共用部の通路や室内の広さは、動画のほうが伝わる場合もあります。ただし細かなひびや銘板の文字は写真のほうが確認しやすいため、写真を基本にして、動画は補助として使うのがよいでしょう。
写真とレントロール、分かる範囲の修繕履歴がそろえば、現地に行かなくても査定の精度はかなり上がります。査定方法の考え方は査定方法のページでも紹介しています。
ITTOAでは、遠方の物件でも資料のやり取りと電話・オンラインで査定を進めています。査定は無料で、写真が一部そろっていない段階でもご相談いただけます。

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