
金利が1%上がると、アパートローンの毎月の返済はいくら増えるのか
借入の残りが5,000万円・残り20年のアパートローンで金利が2%から3%になると、毎月の返済は約2.4万円、年間で約29万円増えます。借入額と残り期間の組み合わせ別の…
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返済比率は「年間返済額÷年間家賃収入」で求めます。満室の家賃で割ると余裕があるように見えても、空室と経費を差し引いた実態の比率では6割を超えることもあります。返済予定表とレントロールを使った計算の手順と、どこから注意すべきかの目安、金利が上がった場合の比率の変化を試算で示します。
返済比率は満室の家賃ではなく、空室と経費を差し引いた実際の手取り収入で計算し直すのが基本です。実態の比率が高い物件ほど、金利や空室の小さな変化で手残りがなくなりやすくなります。
返済比率(年間返済額÷年間家賃収入)は、家賃収入のうちどれだけがローンの返済に回っているかを示す数字です。計算そのものは割り算1回で済みますが、分母に何を置くかで結果が大きく変わります。
満室を前提にした家賃で割ると、40%台に収まって余裕があるように見えることがあります。ところが、空室と経費を差し引いた実際の手取り収入で割り直すと、6割を超えるケースも少なくありません。判断に使うべきなのは後者の「実態の比率」と言えるでしょう。
用意するのは、金融機関の返済予定表(毎月の返済額と残高の一覧)と、レントロール(家賃明細表)の2つです。
複数の借入がある場合は、その物件のために借りたものをすべて合計します。修繕のために追加で借りたローンも含めるのが実態に近い数字です。
分母の家賃には、共益費や駐車場代を入れるかどうかで差が出ます。入れる場合は、その分の経費(共用部の電気代や除草費など)も後で差し引く前提にしておくと、数字がぶれにくくなります。
金融機関の審査や売却の資料では、満室時の想定家賃で計算した比率が使われることがあります。しかし、オーナーの手元に残るお金を左右するのは、実際に入ってくる家賃と、出ていく経費です。
そこで、次の2つの比率を並べておくことをおすすめします。
| 比率 | 計算式 | 分かること |
|---|---|---|
| 満室の返済比率 | 年間返済額÷満室時の年間家賃 | 物件の本来の力に対する借入の重さ |
| 実態の返済比率 | 年間返済額÷(実際の家賃収入−経費) | 手取り収入のうち返済に消えている割合 |
経費には、管理委託料、固定資産税・都市計画税、火災保険料、共用部の電気代や清掃費、毎年の小修繕を入れます。数年に一度の大きな修繕は、年あたりに割り戻した金額を積み立てとして入れておくと現実に近づきます。
例えば、次の前提で計算してみます。試算の前提は、満室時の年間家賃600万円、空室による減収を年10%、経費を年120万円、借入の残り5,000万円・残り期間25年・金利2.0%の元利均等返済(毎月の返済額が一定の返し方)です。
| 項目 | 金額・比率 |
|---|---|
| 年間返済額 | 約254万円 |
| 満室の返済比率(254万円÷600万円) | 約42% |
| 実際の家賃収入(空室10%を反映) | 540万円 |
| 経費を引いた手取り収入 | 420万円 |
| 実態の返済比率(254万円÷420万円) | 約60% |
| 返済後に残るお金(税金を払う前) | 約166万円 |
満室の比率だけを見ると4割程度ですが、実態では手取り収入の6割が返済に回っています。ここから大きな修繕が1回入れば、その年の手残りはほとんど残りません。
同じ借入で金利が2.5%になると、年間返済額は約269万円になり、実態の比率は約64%に上がります。2026年6月に日本銀行が政策金利を1.0%程度へ引き上げ、その後も情勢に応じて引き上げていく方針を示しているため(2026年9月時点)、変動金利で借りている場合は、金利が上がった場合の列も1本足しておくと安心です。
返済比率に法律や統一の基準があるわけではありません。ここでは実務でよく使われる考え方を目安として示します。
数字そのものより、年ごとの推移を見ることも大切です。家賃の下落や空室の増加で、比率が毎年少しずつ上がっている場合は、今の数字が許容範囲でも判断を早める理由になります。
また、比率が高くても、残り期間が短く数年で完済する見込みがあれば、持ち続けて問題がないケースもあります。逆に、残り期間が長く、築年数から見て大きな修繕が控えている物件は、比率以上に負担が重くなりがちです。
まずは税金を払う前の数字で比べるのが分かりやすいでしょう。所得税・住民税は他の所得との兼ね合いで人によって違うため、手元に残る金額を正確に知りたい場合は、税理士に確認が必要です。
返済比率は借入の条件で決まる数字なので、買主が物件を評価するときに直接使うものではありません。ただし、比率が高いと売却の時期を選ぶ余裕がなくなり、結果として条件の交渉で不利になることがあります。
直近1年間の実績を使うのが基本です。今の満室家賃ではなく、実際に入金された家賃を通帳や管理会社の送金明細で確認すると、実態に近い比率が出ます。
実態の返済比率が高いと分かったとき、選択肢は家賃収入を上げる、経費を見直す、借入の条件を変える、売却するといった形に分かれます。どれを選ぶにしても、今の物件がいくらで売れるのかを1つ知っておくと、比べやすくなります。
当社の査定方法は査定方法のページにまとめています。レントロールの見られ方はレントロールの、どこを見られているのかも参考にしてください。査定は無料で、売却を決めていない段階のご相談にも対応しています。
売却するべきか迷っている段階でのご相談も歓迎しています。
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