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耐震診断は、売る前に受けるべきか

補強工事は費用が大きく、価格に反映されるとは限りません。診断だけ受けるという選択肢の意味を整理します。

旧耐震基準の物件を売るとき、「耐震補強をしてから売ったほうがよいのでは」と考える方がいらっしゃいます。

ただ、売却を前提とするなら、補強工事は慎重に判断したほうがよい場面が多いのが実際です。

補強工事が価格に乗りにくい理由

  • 工事の内容と品質を、買主が自分で確かめにくい
  • 買主は自分の改修計画を持っており、前オーナーの工事が前提に合うとは限らない
  • 費用が大きく、その全額が価格に反映されることはまずない
  • 建物の評価は、耐震性だけでなく残存年数や収支でも決まる

数百万円をかけて、価格の上昇が数十万円にとどまる——ということが起こり得ます。

「診断だけ受ける」という選択

補強はしないが、診断は受けて結果を資料として渡す。この形には意味があります。

買主にとって最も困るのは、状態が分からないことだからです。分からない部分はリスクとして価格から差し引かれます。診断結果があれば、その割引の理由を一つ減らせます。

結果が思わしくなかった場合でも、「分かっている悪さ」は「分からない不安」より扱いやすいものです。

診断の前に確認すること

  1. 建築確認を受けた日:竣工日ではありません。1981年6月以降なら新耐震です
  2. 図面が残っているか:構造図がないと診断の精度が落ち、費用も上がります
  3. 自治体の補助制度:診断費用の補助を設けている自治体があります。所在地の窓口で確認する価値があります

図面が見当たらない場合、自治体で台帳記載事項証明を取得できることがあります。

診断を受けなくてもよい場合

  • 木造で法定耐用年数(22年)を大きく超えており、実質的に土地値で評価される
  • 買主が解体や建て替えを前提としている
  • 期限があり、診断を待つ時間がない

土地の比重が大きい物件では、建物の耐震性が価格をほとんど動かしません。この場合、診断費用は回収できません。

融資を前提としない買主なら

旧耐震の物件が動きにくい最大の理由は、買主側の融資が付きにくいことです。この制約は、物件側では動かせません。

当社は自己資金での買取のため、この制約を受けません。旧耐震であることが、そのまま買取不可にはなりません。土地の価値、現況の収支、再生後の実力を組み合わせて評価します。

「補強すべきか」を考える前に、現況のままの価格を一度確認してください。判断の材料がはっきりします。評価の考え方は査定方法のページで公開しています。

本記事は一般的な情報の提供を目的としたものです。個別の物件については状況によって判断が変わりますので、具体的なご相談はお問い合わせフォームまたはお電話でお寄せください。

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