売却が決まったあと、管理会社と入居者にどう伝えるか
伝える順番とタイミングを間違えると、余計な不安や退去を招きます。実務でどう進めるのが無難かを整理します。
続きを読む入居者に退去してもらう必要はありません。オーナーチェンジで売るときの進め方と、引き継がれるものを整理します。
「売るなら、入居者に出ていってもらわないといけないのでしょうか」。よくいただくご質問ですが、答えはいいえです。
入居者がいるまま所有者だけが変わる売り方を、オーナーチェンジと言います。収益物件の売買では、むしろこちらが一般的です。
賃貸借契約は、そのまま新しい所有者に引き継がれます。入居者から見れば、家賃の振込先が変わるだけで、契約の条件も、住み続ける権利も変わりません。
そのため、売却にあたって入居者の同意を取る必要はありません。引き渡し後に、新しい所有者と管理会社から通知が届く流れになります。
| 引き継ぐもの | 注意点 |
|---|---|
| 賃貸借契約 | 特約や覚書も含めて全部。書面が揃っているか確認する |
| 敷金・保証金 | 預かり金なので、決済時に買主へ引き継ぐ(精算する) |
| 前受け家賃 | 引き渡し日を基準に日割りで精算する |
| 管理委託契約 | 継続するか解約するかは買主が決める |
| 公租公課 | 引き渡し日を基準に日割りで精算するのが一般的 |
敷金の扱いは見落とされやすい点です。手元に残っているつもりでも、最終的には買主へ渡す性質のお金です。売却代金の手取りを考えるときは、この分を差し引いて見ておきます。
入居者がいる物件は、収益還元法で評価されます。つまりいくら稼いでいるかが中心になります。
一方、空室にして引き渡す場合は、居住用として買いたい人にも売れるようになるため、別の評価軸が加わります。戸建や区分では、空室のほうが高く売れることもあります。
一棟物件では、退去を待つ時間と費用に見合わないことがほとんどなので、オーナーチェンジのまま売るのが現実的です。
仲介では、募集情報が広く出るため、入居者や近隣に伝わることがあります。当社は自社で直接買い取るため、売り出し情報が出ることはありません。
引き渡しまで通常どおり運営し、引き渡し後に管理会社から通知する形にできます。ご事情がある場合は、最初にお伝えください。
揃っていなくても査定は始められます。管理会社にまとめて依頼すれば出てくることが多いので、まずはご相談ください。
売るべきか迷う段階のご質問だけでも構いません。
秘密は厳守します。